今回はBIGBIG WONから新発売されたコントローラー 「BLITZ 2」のレビューになります。
約2週間ほど使用してのレビューになります。
BIGBIG WONさんより商品提供を受けています。レビュー機会を頂きまして、本当にありがとうございます。
忖度なしの素直なレビューをしたいと思います。
今回、提供していただいたのは、TMRスティックを搭載したモデルです。
本当は2機種の比較レビューがしたかったんですけどね。(むしろALPSスティックの方に興味がありました...。)
TMRスティックモデル、ALPSスティックモデルどちらもAmazon.jpで取り扱いされています。
初代BLITZはレビュー記事は書いていないのですが、所有はしています。
背面ボタン2つに慣れていた時に常用していたコントローラでしたが、現在は背面ボタン4つないと駄目な身体になってしまったので、息子にあげてしまったんですよね。
そんなBLITZの後継機ということで、どんなコントローラーになっているのか、果たして自分に合っているのか、レビューしてきたいと思います。
スペック
(公式サイトより引用 Blitz 2 - BIGBIG WON)
注目すべきは世界初の構成です。
TMRスティック
ポーリングレート2000Hz
フルメカニカルボタン
この3つが揃ったコントローラーは現在このBLITZ 2のみということです。
スティックについては、BIGBIG WONさんに頂いた資料をそのまま引用させて頂きます。
TMRスティック
1)TMR :ホールセンサー より4倍ほど精度アップ。精度が高くて寿命が長い、「HDホールセンサー」とも呼ばれる。
さらに、ホールセンサーは10ビットの解像精度を対応し、サイトごとに最高解像度はわずかの250レベルになり、TMR電磁スティックは12ビットの解像精度が対応しています。ドリフトを減らすために中心感度を犠牲したが、BLITZ2はハードウェア・ソフトウェアとともに改良し、精度を維持するままドリフトをさらに減らすことができた。
ALPSスティック
fpsの上限を求めて、中心点復帰がより重視しているプレイヤーにピッタリ
なんだかFPSで使用するのならALPSスティックの方が良さそうな文言が。。。ボソッ
ポーリングレート2000Hzはすごいですね。これまでの最高は1000Hzでしたから、一気に倍です。特に無線接続で2000Hz出せるのが革命的ですね。
※ちなみに技適取得されているので、安心して無線接続を利用できます。
その他にも色々と機能はあるので、詳しい紹介については公式サイトを御覧ください。
スペックはモリモリということで間違い無いです。
開封と中身
箱・パッケージ
付属品
交換用スティック2種、USBドングル、USBBケーブル、交換用十字キー、取扱説明書、QRコードカード
本体
正面
正直に言いますよ。ダサいです。
ボタン類すべてがマウスクリックタイプ。
十字ボタンは引っ張って外せば、交換することができます。
背面
背面ボタンは2つ。
上部
M3、M4ボタンがあります。
重量
242.8gとそのままでも軽めですね。
初代BLITZと比較
全体的な作りは変わらないです。カラーリングは初代ブラックの方が好きですけど。
ソフトウェア
PCアプリ
こちらからダウンロード可能です。
コントローラーのボタンマッピングやポーリングレートなど詳細設定をすることが可能です。
BLITZ2の特筆すべき点は、スティック設定です。
デッドゾーンの設定はもちろんですが、スティックの中心点を調整する機能があるので、かなりキッチリと中心を捉えることができますね。
安定化係数を使用すれば、ビタ止めも可能です。
ですがコントローラーを使用していると、そもそものニュートラルの位置がズレていくので、大幅な調整はしない方が良いかもしれません。
ゲームプレイをしながら調整をして、スティックドリフトがそれなりに止まる程度の調整で良いと思います。「中心点のズレが気になる症候群」が発症しないように注意が必要です。
(ALPSスティックバージョンの方が中心点への戻りが良いということだったので、ここは試したかった。。。)
中心点をカスタマイズできるということは、逆に言えばドリフトさせたい方向を自分で決められるということでもあります。
つまり、少しハードウェアチートっぽくなりますが、ほんの少しだけ真下にドリフトするようにわざと設定することも可能なので、簡易自動リコイルも可能ですね。推奨はしませんが。
スマホアプリ
スマホアプリも用意されているので、PCを持っていない方にも優しいですね。PCアプリと同様の設定が可能です。
使用感レビュー
デザイン
ダサいです。
初代は黒色で統一されていたので、そこまで思わなかったですが、2はダサいですね。
ボタン配置について
まず前提として抑えておくポイントがあります。それは「背面ボタン2つ」のコントローラーと認識しておくことです。
というのも、トリガー横のM3・M4ボタンは、常用するには押しにくい場所にあるからです。たまに押すボタンとしては良いと思うのですが、高い頻度で使うのは少し厳しいですね。
M3・M4ボタンを押すためには、深くグリップする必要があるのですが、深くグリップすると、必然的に"薬指の腹"で背面のM1・M2ボタンを押すことになります。
これがかなり押しにくいです。
で、今度は、M3・M4を常用しない形、背面ボタンを中指で押すように持った場合には、M1、M2ボタンは押しやすいのですが、M3・M4ボタンに人差し指が届かないです。
設計的にやはり中指で押すのを想定したデザインっぽいですね。
届かすためには、手全体をを上に少しすべらせて、人差し指を伸ばしてわざわざ押しに行く動作が必要になるので、スマートではないですね。
まぁこれは手が小さい私が原因なので仕方ないところです。
対策として高さを稼ぐために、小さなクッションゴムをボタンに貼っていますが、それでも届きにくいのは変わりません。
指が長い方なら余裕で届くと思いますが、基本的には背面ボタン2つのコントローラーだと認識しておくのが良いでしょう。
このボタン配置の問題は、初代の時にも感じていたことで、2になって何も変化がなかったことが残念でした。もちろん、手の大きさには個人差があるので、私とは違った感想を持つ方がおられても不思議ではありません。
私の勝手な改善案としては、このゾーンに背面ボタンやパドルがあると、深くグリップした時にも、中指で押すことができると思います。
これまで背面ボタン4つのコントローラーを使用していた方が、「背面ボタン2つ、ショルダーボタン2つ」に乗り換えるためには、ショルダーボタンへのアクセスがもっと簡単でなければ無理ですね。
スティックについて
使用環境:FPS(APEX)
やはりこのコントローラーの良いところは、スティックの中心を捉える機能ですね。ソフトウェアでの設定で極限まで中心点を捉えることができますから、ドリフトとは無縁でしょう。
ポーリングレートが2000Hzということですが、何となく感じますね。入力してからの反応の良さがいいのか、繊細なスティック操作が出来ている感覚があります。
指の動きがそのままタイムラグなしにゲームに伝わっている感覚があります。ただ、めちゃくちゃ分かるかと言えば、そこまで大げさに「すげぇ!」とはなりませんし、プラシーボ効果もあるかと思います。
とはいえ、違和感なくスムーズなスティック操作ができているということが重要なんだろうと思います。
▼ゲームプレイ動画(手元映像付き)を収録しています▼
色々と握り具合などを確かめながら、ただただエイム練習をしている動画です。
色んなコントローラーを使用して比較しながら試していましたが、KK3 Proが手に馴染みすぎて、長く使ってしまいましたね。。。やっぱり持ちやすさって大事。。。
スティック関係で気になるのは、グリップ感が弱いことですね。
フリークを付ければ解決しますが、そのまま使いたい人にとっては微妙でしょうね。
握る部分のグリップ力がめちゃくちゃ高いのに、勿体ないですね。
総評
各ボタンの押し心地、スティック精度・感度、ソフトウェア完成度などが非常に高いレベルのコントローラーに仕上がっていると思います。
無線でも使用しましたが、遅延を感じることはありませんでした。
それぞれコントローラーに求める機能や性能が違いますので、それによってこのコントローラーの評価は変わりますね。
背面ボタンが2つで良いのであれば、最高のコントローラー
2つ以上必要なら、そもそも選択肢に上がらないコントローラー
といった感じです。
私は追加ボタンが4つ必要なので、合わないコントローラーでしたね。もっとショルダーボタンへのアクセスが良ければ、適応できたのですが。
個人的にはRazer Wolverine V3やPower A OPS V3の追加6ボタンの配置が理想的に感じますね。
ショルダーボタンにアクセスしにくくても、背面に4つ常備されているので、様々なユーザーのニーズに応えることのできるボタン配置になっていると思います。
振動除去
提供して頂いた製品でやるのは少し後ろめたい気もしますが、有用なのでやっておきます。
背面のネジを8本外して殻を開けます。ネジ2本はシールの下にあります。
振動パックのコードを引き抜くだけですので、簡単です。
重量は203.1gになりました。39.7gの軽量化に成功です。
簡単なので、やれる方は是非。
振動を除去してしまうと、コントローラー単体でボタンマッピングをする際に、振動でのフィードバックを受けられなくなるので、注意が必要です。ランプが点灯するので確認は可能です。
まとめ
今回は、BIGBIG WONの新作コントローラー「BLITZ 2」をレビューしてきました。
ポイント
良かったポイント
- スムーズなスティック操作
- 繊細なスティック調整(ソフトウェア)
- フルメカニカルボタン
- ポーリングレート2000hz
微妙だったポイント
- 背面ボタンが押しにくい
- ショルダーボタンへのアクセスが悪い(手の大きさによる)
- サムスティックのグリップが弱い
- デザインがダサい
一言でまとめると
スペックは最強だが
人を選ぶコントローラー(+ダサい)
背面ボタンが2つで、たまに使えるショルダーボタンが2つのスペック最強コントローラーとなっています。
残念ながら私には合いませんでしたが、バッチリ合う人には頼もしい味方になってくれるでしょう。
※記事内でも述べましたが、FPSでの使用であれば、特性的に考えるとALPSスティックバージョンがよいかもしれませんよ。試したかった。。。
今回のレビューでは、コントローラーの持ちやすさの重要性を痛感しました。(Gulikit KK3 MAXのコンパクトさと持ちやすさを再評価する結果となりました。)
どれだけ良いスペックでも、手に馴染まないと本来のコントローラーのポテンシャルを発揮できませんし、手に負荷がかかってしまうので。
自分にあったコントローラーを使うことが大事ですね。
個人的コントローラーランキング
不等号で表現しているのは、完全にランキング化出来ないからです。それぞれに良いところがありますから。
詳細を書くと長くなるので、また別記事にするかもしれません。
GaleにBLITZ 2の最新機能が搭載された「GALE TMR」なんかが発売されると、万人が使いやすい最強コントローラーが爆誕すると思いますよ。
今後のBIGBIG WONさんの開発に、勝手に期待して待ちたいと思います。