今回は、EPOMAKER「Split 65」のレビューになります。
EPOMAKERさんから商品提供を受けています。レビュー機会を頂きありがとうございます。
いつも通り、忖度なしのレビューをしたいと思います。
epomaker.com
EPOMAKERから分割キーボードが発売されるとは思っていませんでしたね。分割キーボードは自作キーボードの領域だと思ってましたから。
最近のEpomakerは、今回のSplit65もそうですが、40%キーボードのTH40を発売するなどなかなかニッチなところを攻めていて、とても好印象です。技適取得にも積極的に取り組まれていますしね。
Split65は、Amazon.jpで取り扱いされています。1月15日まで15%オフクーポンが利用できるようです。
EPOMAKER公式サイトまたはAliExpressのEPOMAKER Storeでも販売されています。
[公式サイト] Epomaker Split 65
[AliExpress] EPOMAKER Store
それでは、Split65がどのような製品になっているのか、見ていきたいと思います。レッツゴー!
スペック
Brand
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EPOMAKER
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Model
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Split 65
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Layout
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65% ANSI US Layout
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Number of Keys
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68 keys
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Battery
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3000mAh
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Connectivity
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Cable Wired, 2.4GHz, Bluetooth 5.0
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Compatibility
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Mac/WIN/Android
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Keyboard Dimensions
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375*264*362MM
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Keyboard Weight
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0.8kg
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Front Height
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26.52MM
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Back Height
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42.24MM
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Typing Angle
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About 7 degrees
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Case Material
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Top case ABS / Bottom case Iron
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Plate Material
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PC Plastic
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Flex-Cut
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No
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Back weight Material
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Iron
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Back weight Finishing
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Spray Paint
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Stabilizers
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Plate-Mount Stabilizer. (Not compatible with Screw-in Stabilizer)
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Mounting Structure
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Top-Mount
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PCB Thickness
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1.6mm
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PCB Material
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FR4
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4 layers Sound Dampening
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Poron Sandwich Foam, IXPE Switch Pad, Sound Enhancement Pad, Poron Switch Socket Pad
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Keycaps Profile
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Cherry Profile
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Keycaps Material
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PBT Plastic
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Keycaps Manufacturing technique
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Dye-sublimation
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Hot swappable
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Yes, 3/5-pin mechanical switches
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RGB
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South-facing, per-key RGB
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Polling Rate
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1000Hz (USB, 2.4Ghz), 125Hz (Bluetooth 5.0)
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Latency
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3ms (USB), 5ms (2.4Ghz wireless), 15ms (Bluetooth 5.0)
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Anti-Ghosting
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N-Key Rollover
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(公式サイトより引用)
開封と中身
箱
表側には技適マークのシールが貼られていますが、現時点で認証は受けていないようです。一応。技適認証を受ける予定をされているのでしょう。
裏側には、技適マークがちゃんと箱自体にプリントされています。
シールも箱もですが、技適認証に関しては、技適マークだけでなく番号も併記する必要があったと思います。下の画像はLofree Flow Lite
※このあたりは、すでにEpomakerの担当の方にもお伝えしています。
付属品
USBケーブル、Type C to Cケーブル、キーキャップ・スイッチプラー、USBドングル、予備スイッチ、取扱説明書
左右のキーボードの接続用のType-C to Cです。
本体
分割キーボードなので必然的に分割スペースバーになっていますね。
左右のキーボードはマグネットでくっついています。くっついていれば普通の65%キーボードです。
裏面はとてもシンプル。
上部には左右のキーボードを接続するType-Cポートがあります。
左上には接続方法の切り替えスイッチと、PC接続用のtype-Cポート。
無線ドングルを本体に収納できないのは残念ですね。
分割させるとこんな感じです。付属のUSB-Cケーブルを使用して接続します。
横から見るとこんな感じ。
キーキャップの品質も良いですね。おそらくEPOMAKER AquaShiftというキーキャップだと思います。
EPOMAKER AquaShift Keycaps Setepomaker.com
厚みは1.3mmです。十分ではありますが、個人的にはもう少し厚みが欲しかったです。
キースイッチは、Wisteria SwitchとFlamingo Switchから選択できます。今回はWisteriaを選択しました。
重量
左側 445.5g
右側 516.0g
全体 961.0
ケース・中身
左側を分解してみます。ネジは背面のクッション4つの下にあります。
スペック表にあるように、ボトムケースは金属製、トップケースはABS素材です。
ガスケットマウントではないですね。
4層で構成されています。
ソフトウェア
Via/QMKに対応しています。JSONファイルはこちらからダウンロードできます。
キーマッピングやマクロ設定、RGB設定などの詳細設定が可能です。
※EPOMAKERのQMKライセンス違反について
EPOMAKERさんに問い合わせてみたところ
「ソースコードの公開には機密保持契約や国家の法律が関わっているため、公開が難しい状態にあるが、解決のためにQMKチームとの協議を継続して行っています」
との回答を頂いております。
私には難しいことはわかりませんが、問題が解決され、気持ちよくキーボードが使えるようになって欲しいと思います。
使用感レビュー
デザイン・機能性
トップケースが樹脂素材なので、全体的な印象として高級感はあまり感じられないですが、落ち着いたデザインになっているので、どんなデスクにも馴染みやすいと思います。
分割スタイルはとてもいいですね。左右に分かれていることで、手を肩幅に開いた状態でタイピングできます。エルゴノミクスとはまさにコレですね。
左右に分割されると、中央にスペースができるので、そこにデバイスを設置することが可能です。
私は愛用しているKensingtonのトラックボールマウスを設置してみました。
挟むのが嫌いな男性はいないはずです lol
完全に左右が独立した形の分割キーボード(カラムスタッガード)とは違い、分割させず通常の65%キーボードとして使用できるのもいいですね。
状況に合わせて設置可能なので、利便性が高いです。
打鍵感・打鍵音
ガスケットマウント機構は搭載されていないので、打鍵時のクッション感はありません。キーボードの下に、クッション性の高いデスクマットなどを敷けば、ある程度のクッション感は得られると思います。
硬めの打鍵感ですが、打鍵音はコトコト系です。めちゃくちゃ良い打鍵感とは思いませんが、普通に良い打鍵感です。
Wisteria Switchですが、今回はバネ鳴りや擦れ音は気にならないレベルの潤滑具合でした。個体差なのか、製造過程での潤滑に改善があったのかはわかりませんが、良いと思います、自分で潤滑する手間が省けて助かりました。
▼打鍵音を収録しています▼
利便性を重視したキーボードですが、しっかりと一定以上の打鍵感の良さを保っていることが素晴らしいと思います。
左右のキーボードを接続するためのType-Cケーブルは、別のType-Cケーブルに変更しても問題なく使用できたので、伸縮コイルケーブルを使用しています。
両端子L字のType-C伸縮コイルケーブルは、色々探してみましたが、これ以外見つけられなかったです。
使用したリストレストはこちらです。
次に、キースイッチをEPOMAKER Jade Blossom Switchに変更してみました。コトコト系のキーボードによく合うキースイッチで、個人的にEPOMAKERのスイッチで一番気に入っています。
▼打鍵音を収録しています▼
気になるポイント
個人的に気になったポイントをあげておきます。
配列について
分割スペースバーになっていることは良いのですが、もう少しキーが多ければ更に良かったと思います。
個人的には、両スペースバーの間にもう一つくらいキーが欲しかったですね。両手親指を使って、タイピング効率を上げることができるので、ここをもう少し追求してほしかったですね。
技適マーク
パッケージに印刷されていた技適マークなどについては、上記したとおりです。
技適取得は是非進めてもらいたいところですね。
ただ、技適取得されていない段階で認証マークをつけてしまうのは、グレーな気はします。
プレートオプション
これはいつも言っているのですが、プレートの選択ができれば良いと思います。
選択できるキースイッチの種類
EPOMAKERキーボードの定番キースイッチとして、Wisteria SwitchとFlamingo Switchが用意されているのですが、少し飽きてきました。(最近はZebra Switchを選択できるキーボードも増えてきています)
「とりあえず定番キースイッチを装着しておく」のではなく、キーボードそれぞれの特徴や個性に合わせたキースイッチを装着して欲しいですね。
キーボード本体とキーキャップ、そしてキースイッチとの、トータルコーディネートに磨きをかけて欲しいですね。そういう意味では、やはりGalaxy 80はかなり上手くいったと思います。全てが噛み合った素晴らしい打鍵感でしたからね。
まとめ
良かったポイント
- 手が出しやすいレイアウト
- 分割されることで得られる利便性
- コトコト系の堅実な打鍵感
- VIA/QMK対応
微妙だったポイント
- スペースバー周辺のキー配置が少なさ
- ガスケットマウントではない
- 技適未取得(※今後予定あり)
- 技適認証マークの表示方法
ということで、今回はEPOMAKERから登場した分割キーボード「Split 65」をレビューしてきました。
気になる点をいくつかあげたものの、Split 65自体の完成度は高いです。自作せずに分割キーボードを入手する良い選択肢が増えたのではないでしょうか。
価格に関しても、約2万円なので他のメーカーと比べても手が出しやすい価格になっていますし、十分おすすめできるキーボードに仕上がっていると思います。
気になった方は、是非チェックしてみてくださいね。
「キーボードメーカーが分割キーボードを販売したこと」、それ自体が素晴らしいチャレンジだと思います。
今後もEPOMKERの動向は要チェックです!